内容紹介
熊本県 黒川温泉。線路には蒸気機関車が轟音と煙を上げて走り、未舗装のジャリ道では木炭バスがヨロヨロと走る戦後の復興の中、徒歩でしかたどり着けない阿蘇の山奥にある特徴のない黒川温泉に、お客を呼び込むために努力する旅館経営者たち。お客が喜ぶものは何かを考え試行錯誤を重ねる後藤哲也は、ある時、旅館の裏山に洞窟を掘ってそこを風呂にすることを思いつく。黒川温泉の成り立ち第2巻。
レビュー1
4/52018/09/29 NUN
昭和20年代の若者が、当たり前に淡々とよく働く姿を描く。家業の温泉の清掃、樋の架け替え、畑仕事、牛の世話などはもとより、必要に応じて仕事を探し、俵2俵120kgを背負う力持ちで、長距離移動のために、まだまだ普及の最先端だろうバイクの免許も取る。日々の生活を具体的に見せてもらえる貴重な話。