内容紹介
東京の動物病院で働く獣医師、鹿間一成(しかまかずなり)は院長を殴打する事件を起こしてしまい、勤務先の病院を追われ、更には妻も家を出てしまう。一成は妻の連れ子で10歳になる諷子(ふうこ)と共に、両親を亡くした彼を育ててくれた信州の伯父夫婦の家を訪ね、そこで動物診療所をはじめることになるが…。ある日、諷子が通う小学校のクラスメイトや担任の小夜先生と一緒に山へ虫取りに行く事になった一成。ところが一行は雨に降られてしまい、同級生の持つ、今は使われていないペンションで雨宿りをする事になった。はしゃいでペンションの中を走り回るクラスメイト達。そんな彼らと一緒に走り回っていた諷子の前に一人の不思議な少女が現れた。何も言わず1匹の蝶を諷子に渡す少女。諷子にその蝶を見せられた一成の脳裏に、やがてその山で起きた一つの事件の記憶がよみがえり…!? その他、山中の渓流で見つかったクマの死骸。その胃から人の指が見つかった事から月科村は大騒ぎに天「レンズの下」。一成も叔父夫婦も出掛けてしまい一人で留守番する事になった諷子。そんな諷子の元に連れてこられた1匹の犬と諷子の物語「留守番」、ある雨の日、一成の元に女性から送られてきた詩集。中に記された恋の詩に諷子は落ち着かず…「雨蛙」、等。田舎の暮らしと自然との関わり、そして昨今話題に上がる親子の絆…小山田いくが淡々と描く名作第5巻。 小山田いく先生の当時の単行本コメント『いつも何気なく見ている動物や植物の図鑑。ふと、思いついて、今までに見た記憶のある動植物に、〇印をつけてみて、自分が知っている生き物が、いかに少ないか、よ~くわかりました。みなさんも、いっぺんためしてみては?』
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