内容紹介
河童、猫又、人魚など、世の中には昔から正体のわからない生き物が語り継がれて来た。そしてそれらは今も存在する…私立十種高校には部員がたった二人しかいない生物部があり、その部室の地下には数多くの正体不明の標本が安置されていた…。生物部長、東森 覚(ひがしもり さとる)のもとに送られて来た一枚の絵。それは猟奇殺人を犯したとされる画家、三王寺連介が妻を描いたといわれる絵だった。美術部の奥原 紡(おくはら つむぎ)はこの絵に魅入られ、模写を始めるがやがて彼女と東森の周りに不可解な出来事が起こり始めた。やがて生物部の一年生、専女 摩未 (とうめ まみ)までもが不可解な行動をとり始めるが、その裏に隠れた事実とは…!? その他、東森と海に遊びに行って命を落とした親友。人魚に憧れていた彼がその死の際に手に持っていた人魚の鱗の様な物が実は…「人魚の巻」、東森の祖父が想いを寄せていた女性、その女性が死の際に残した植物の種子が時を経て全ての謎を解き明かしてゆく…「時の種子の巻」など。古くから言い伝えられる正体不明の動物たち。それらの物語を通じて小山田いくが人の心の機微を描く、感動ホラーコミックの決定版! エッセイ漫画『1968年の標本ビン・魑魅の素』も同録。
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