内容紹介
悩む女性たちの元を巡りめぐる不思議な櫛。ほんの少しの解決の糸口を与えてくれるそんな櫛は、待ち望んでいた。娘の亜紀が呼んでくれるのを――その亜紀も置かれた環境に悲観していた。陰湿な嫁イビリをする姑に耐え、愛する娘も夫も心の拠り所にはない。近所にもでたらめなうわさ話を姑にせっせと流されてしまい、意地悪なダメ嫁の出来上がり―…亜紀がみなしごの施設育ちだということ、体裁の悪い授かり婚だというのが理由らしいが、日々の陰湿ないじめに抗う術はなく、消耗していく毎日…。そんなある日、亜紀はネットオークションに出品されていた母の形見の朱い櫛を見つけるが――
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