内容紹介
東北地方の天蓋を支える奥羽山脈、そのふもとのとある盆地に、緑に囲まれた小さな村がある。わずか四十戸ほどのその集落は人口減少から発生する諸問題に悩み、折に触れて時代とのギャップを意識せざるを得ない。だが、なんと言われようとここは「おらが村」。この場所を離れては生きてゆけない、そう感じさせる何かがあるのだ……。温厚篤実な高山一家を物語の中心に据え、美しい四季の風物を交えて描き込まれてきた「おらが村」シリーズ、第4幕。厳しい冬の間に起きた悲しい事故や、苦しみ抜いたあげくの別れ。それら諸々の出来事をのみこんだ雪は、今ようやく溶け出そうとしていた。高山家長男・政信にも、とうとう添い遂げるべき相手が現われた。唯一の問題は母親・信江が乗り気ではないこと。春のぬくもりは、彼女の気持ちをも緩めることができるのだろうか。農村を舞台にした情感溢れる人間ドラマ、矢口高雄先生の壮大なライフワーク作品! オープニングシリーズがついに大団円!
レビュー1
5/52021/08/15 ころね
政信の嫁にめちゃくちゃ良い人が来るあたり作者の苦悩が感じられる。前巻の反響が相当堪えたのではないか。 それにしてもかつみが可愛いので貰っていきますね