内容紹介
15年前のある日、丸菱デパート七代目社長であった父・丈一郎が代々番頭格であった副社長の樽谷五郎をはじめとする重役達の反逆によって解任され、すべてを失ってしまった菱井一家。母は家を出て行き、父である丈一郎は酒に溺れて死亡してしまい、残された幼い菱井ディーノは不遇な少年時代を送ることになる。そして時は過ぎ、高校に入学したディーノの前に現れた父の友人から、父が残してくれた小さな家と自身の名前の由来となっているフェラーリの名車「ディーノ206GT」を渡されるのである。その時、父の深い愛を知ったディーノは復讐を決意。丸菱デパートを奪い返すため、そして樽谷五郎をはじめとする重役達に復讐を果たすために、丸菱デパートに新入社員「杉野ディーノ」として入社するのであった。
レビュー4
5/52022/02/05 ほりべっち
病みつきっス!。〓
5/52021/07/14 sos
「特命」につながる仕事人系列の名作。きみおの作品群には大きく「使命がある」タイプと「ない」タイプの主人公がいる。「ある」タイプの筆頭がディーノだ。きみおの主人公は欲のだらしなさや弱さがリアルすぎるのが強みであり弱みだが、そこに「使命」が加わると急に許せる気になる。この歴史の英雄とかにも通じる公式を極端に凝縮したのが「特命」だが、作品として最も力強いのは本作。神話並の凄まじさ(と不条理感)がすごい。