内容紹介
人気脚本家で作家でもある櫛木隼は、顔出しの仕事もしている今をときめく有名人。都会的なマンションで洗練された生活を送っていた三月のある日、そんな優雅な日常を脅かす出来事が。遠縁であり幼なじみの円野幸宏・通称ユキが、就職活動のために転がり込んできたのだ。人並以上に何でもできた自分とは違い鈍くさいユキを、子どものころからそばに置き、気にかけ、かばい、世話を焼いてきた隼だったが、高校卒業以来、ユキとは一度も会っていなかった。ユキとの間には、できれば二度と会いたくはない、隼にとっては耐え難い苦い思い出があって……。
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