内容紹介
「真犯人を知っている」ゲス男はそう言った その人生でいいの?そのまま死んでしまっていいの? 「あんたは自分のことを、なにも教えてくれない……誰もあんたのことを知らない……あんたはどこから来てるんだ……?」 鬼束与……25年の服役の後、ようやく「人生の無意味」を自覚した手遅れな男。なぜかその男に惚れた娘ユキ。彼女の正体は「化生」と呼ばれる妖怪だった。ユキは鬼束をホテルに連れ込み、正体を隠したまま自分の「虜」にしようとしたが、最後の瞬間、自我のコントロールを失い妖怪の姿を鬼束に現してしまった。そして即、姿を消す。ベッドで失神していた鬼束は事情がわからず、途方に暮れる。一度はフラれたという屈辱を受け入れた鬼束だったが、残された開かないスマホにユキの「思い」を感じとりパスワードを探り始める……
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