内容紹介
幼少期に母国ケルドアの事情で亡命同然に隣国ヴァイクへと追われたロウクラスのテオは、自分は周りから見ると「かわいそうな子」で「誰からも必要とされていない存在」だと自覚して生きてきた。わがままも言わず、真面目に堅実に。そんなテオを「世界一美しい」と讃え、実の弟のようにやさしく包んでくれたのは、兄・シモンの友人でありハイクラス屈指の貴族でタランチュラ出身のフリッツだった。いつしかテオは、フリッツのことを愛するようになるが、この気持ちは絶対に知られてはいけないと隠すようになる。ところがフリッツは、まるでテオのことを特別に愛しているかのようなそぶりを見せてきて……!?
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