内容紹介
郷屋川 脩(こやがわおさむ)は、妻と赤ん坊と貧しく苦しい生活をしていた。そんなある日、街で初老の男に声をかけられ「ある有名会社の影武者になって欲しい」と頼まれる。突拍子もない依頼を信じられない郷屋川であったが、勤めていた会社が倒産してしまい、金銭的な理由からその申し出を受けることに…。大金持ちの社長となった郷屋川は日々の中で価値観は崩壊し、孤独を募らせ、欲におぼれていく。郷屋川は壊れた心で今宵も夜の街に蠢くのだった―。柳沢きみおの傑作「夜に蠢く」と、続編「続・夜に蠢く」を収録した完結版!!