内容紹介
ぼくたちはロケットが大好きだった。土曜日の朝の宇宙空港、爆音とともに大空へ消えゆく光点。いつかあのロケットで星の海を渡っていくことを、ぼくたちはずっと夢みていたのだった…。少年たちの宇宙への憧れに満ちた表題作をはじめ、深海の闇にまどろむ恐竜を100万年の時を越えてよびさます「霧笛」、万聖節の宵は妖魔たちの饗宴「集会」など、レイ・ブラッドベリの傑作短編を萩尾望都が描く、珠玉のSFポエジー全8編。
レビュー1
5/52018/10/14 ななな
ブラッドベリ作品を漫画化できるのは この人しかいないだろうな、と 思わせてしまった短編集。 近未来作品は鋭角な筆致で。 「宇宙戦乗組員」等 身近に潜む恐怖や 危機は、明るい絵柄で。 「泣きさけぶ女の人」「ぼくの地下室へ おいで」 シリアス作品や、哀しみ漂う作品は 繊細な筆致で。「霧笛」 「みずうみ」、ハロウィンの「集会」 森の中に住む少女「びっくり箱」。 味わい深く、読みやすいです。