内容紹介
結婚かキャリアか……、ある年齢に達すると女性の胸の中によぎる想い。30代女性の焦りやさみしさ、不安が描かれた不朽の名作! 主人公は仕事一筋で真面目だけが取り柄の30代独身女性、徳子。日々、地道にミシンを踏み続け裁縫の腕を磨き続けていた。そんなある日、親しくしていた後輩の結婚が決まり、表面上は嬉しそうにはするものの心の中では激しく動揺してしまうのだった。さらには、ほのかに憧れていた男性に呼び出され胸を高鳴らせていると、「実は婚約者がいて、その娘のためのウエディング・ドレスを縫ってほしい」と言われ……。徳子は仕事を頑張りキャリアを築いてきたが、生まれて一度も「愛している」と言われたことはなかった。ただひたすらミシンだけを踏んできた人生……。そんな自分自身に傷つき、涙を流すのだった。それでも徳子は依頼されたウエディング・ドレスを縫っていく。しかし葛藤から、ウエディング・ドレスに悪意を持って、ある仕掛けをほどこしてしまう。果たして結末は……。
レビュー4
3/52024/11/07 す、末設定!
ラストページの野菊の墓絶賛上映中という垂れ幕から舞台は1981年の夏以降として 1980年の初婚確率は男子は29歳、女子は25歳が最も高率、とあったので、30代独身の徳子は当時の価値観では相当の行き遅れ女として扱われていたでしょう 内心は結婚への憧れが強い徳子が美也子の兄に淡い期待を抱くのも、色々思い詰めて卑屈になるのも無理はないと思います
4/52024/09/07 ミニーちゃん
なかなかにシビアな話だけど現実はこんなものかな…と思った 主人公にも主人公の望む幸せが訪れますように それにしても真夜中の電話…ドレスのお直しも含めて迷惑な話ではある。