内容紹介
この日の男鹿半島は絶好の釣り日和。杉村真のターゲットは、シーズンのウミタナゴ。絶好のポイント……のはずが、1匹ヒットしたきり、まったくアタリがなくなった。崖上に広がる牧場には牛が1頭も見当たらない。正午。そのとき大地が揺れた!! 長い長い揺れのあと、海面が2メートルは下がった。満潮は1時のはずなのに、潮がどんどん引いていく。水平線に広がる白い線と押し寄せてくる轟音。その刹那、杉村の目の前に巨大な波の壁が立ちはだかった!! 1983年5月26日正午。日本海中部沖地震。マグニチュード7.7、震度5。地震直後の大津波により104名もの尊い命が失われた。その中には12名の釣り人がいた。この物語は、被害者の綿密な調査を通し、釣り人であり漫画家の矢口高雄が、自然の厳しさと生命の尊さを真正面から描き出した鎮魂歌です。
コメント 20
2021/07/18 ちーちゃんママ
この物語の舞台である秋田県男鹿半島の出身です。1983年に生まれたので私自身は震災を経験していませんが、母は私を妊娠中で検診でお腹を出している時に地震だったそうです。男鹿の海では遠足に来ていた小学生が犠牲になりました。当時の体験談などたくさん聞いたりして、日本海には津波はこないと思われていたと教わりました。38年経っても忘れてほしくないし、教訓にしなくてはと思います。
2021/05/29 カッパの飼い方友の会
帽子はぎょしんさんと同じメーカーかな?