内容紹介
共にある喜び、苦しみ……互いを想いながらすれ違うセルジュとジルベールに、大人たちの魔の手が忍び寄る。そして、訪れる最後の時――共に孤独を抱えながら、衝突し、寄り添ったセルジュとジルベールの運命は……。19世紀南仏を舞台に開花する青春と愛を描いた、傑作ロマン堂々の完結!(幼き日のロスマリネとジュールを描く番外編「幸福の鳩」を同時収録)
レビュー3
5/52024/08/28 サリー
心の準備をしないとなかなか読めない物語です。 もう、1ページごとに泣いてしまいます。 最後、セルジュがピアノを弾くシーンには心を締め付けられます。全てを物語るラスト。 一生私のバイブルです。
5/52024/06/22 もちごめ
最後あたり 「ホザンナ!主の御名を讃えん…」のところで、いつも泣いてしまいます。 セルジュの人生は最初から波乱が半分約束されていたようなものです(父母が身分違いのかけおちで結婚してますからね)し、実際、残酷の局地でした。そんな過酷な波乱と破滅の末に思いがけず現れたそれらは、全て失ったというセルジュの心にとって本当に福音だと思います。この結果に帰結することに賛否あれど、この場面では涙を禁じ得ません。