内容紹介
呉市に嫁いだすずは、不器用ながら北條家に溶け込み日々を過ごしてきた。だが、やがて戦争の匂いがすずの暮らす街を色濃く染めていく。空襲、原爆、終戦。戦争が一人の女性の小さな世界を歪ませていく。ページを捲る手が震える、魂の最終巻!
レビュー2
5/52024/04/14 未設定
戦争のお話しの中では悲惨な部分のみに焦点をあてたものも多いですが、この作品のような悲惨さも含めた日常に焦点をあてた作品の方が読みやすく、また家族愛とか夫婦愛にほっこりしたりクスッと笑えたりする部分もあって良かったです。 戦争といっても軍人ではなく一般人を描いているなら、家族や夫婦と幸せな時間も過ごしているものではないかなと思うので実際にこんな感じで過ごされていた方も多かったのかなと思えました。
5/52021/08/26 るるる
いつか子どもたちにも読ませたい、素晴らしい作品でした。 映画には(たぶん原作にも)ほのぼのしすぎ、悲惨さが足りない、等の批判があるようですが 戦争は悲惨だけど、生き抜いた人たちは悲惨なばかりじゃないでしょう? ただただ悲惨な戦時下でも、友達や恋人や家族と支え合って生き抜いた人たちがいるから、76年後に私たちが生きているわけで。 その時代を生き抜いた人たちに感謝と尊敬の意を贈りたくなるお話です。