内容紹介
ペストから復活したグラン。この奇跡は、やがて町中に広がり、死亡者および感染者は休息に減っていく。そしていよいよ、都市封鎖解除まで数日となった時、タルーがペストにかかってしまい…。“病”という理不尽を目の前に、たとえ報われなくとも懸命に前を向く人々を描いた、冀求の最終巻。
レビュー1
5/52022/08/15 顔文字
原作は1947年発表。既知の病気ペストが小さな町を襲う。4巻では終息するかに見られた中、幾つかの不幸が保険隊に降りかかる。病に倒れる者、病を克服する者、克服してもなお絶望の中に取り残される者。ペストによる町の封鎖が解除されるが、人々を死に陥れるモノは無くならない。過去の小説で著される人々の行動は今世界に蔓延するコロナに翻弄される我々のそれと少しも変わらない。